用語説明
イーターシティ
舞台となる街。かなり荒廃している。電気が通っているところもあれば通っていないところがある、というレベル。
風土病のようなもので、住人のヘテロクロミア率が高い。
また、虹彩にマークが浮かび上がる。このマークは本人の意思とは関係ない種類のものとなる。
周辺を大きな森で囲まれており、街の外へ出て隣の街へ行くには片道二時間ほど掛かる。徒歩以外の手段はまずない。
食人鬼
イーターシティの人口の三割を占めている。
生きる為、若しくは快楽の為に人間を喰らう事を選んだ人々。
その選択にも人により様々な由来があり、一概に食人鬼とは言っても危険度はまばら。
積極性を持ち一般人を喰い殺す者が居れば、自ら人を殺めることは出来ず罪悪感に苛まれながら人肉を喰らう者もいる。
中には持ち前のスキルを活かし商売をする者も居るが、大概は通貨ではなく物々交換である様子。
討伐部隊
数年前に結成された対食人鬼討伐部隊。入隊には幾つかの条件があるが、一員となれば衣食住がある程度保証される。治安の悪いこの街においてはかなりの好待遇というわけだ。
条件の一つは食人鬼を討伐する覚悟を持っていること、ひいては最低限の戦闘能力を有していること。更に何らかの異常性癖を持っていること。この異常性癖は身体の部位にまつわるものへ限定される。
入隊の際はボスとの面接が必要。
討伐部隊には専用のアジトがあり、その建物は厳重に警備されている。
実情が実情である為、外部の行政機関との関わりはほとんどない独立した組織である。
組織内にも幾つかの派閥が存在する。大きく分けて正義派、殺りく派、中立派の三つ。詳細は後述。
殺りく派
自らの欲求の為、一般住人までもを殺害する事を良しとする者たちの総称。おおよそは戦闘狂であり話が通じない。
味方同士で衝突することもしばしば。
また、ボスもこの派閥であるがその事実を知る者はそう多くない。
中立派
殺りく派の様に積極的に一般住人に手を掛けたりはしないものの、それを容認する者たち。
一般住人が殺される事や、討伐部隊が表向きでは正義を掲げている事に対して特に何も感じていない、もしくは興味がない。
正義派
この派閥は二つに分かれる。討伐部隊が正義の組織であると信じ、正義の理念の元で食人鬼を討伐している者たちと、組織の実情を知った上で、何らかの手段で討伐部隊を潰そうと目論んでいる者たちである。正義に基き食人鬼を討伐し、一般住人を守ることにおいて共通しているが、討伐部隊への想いは対極と言えるだろう。
グルナディエ
イディア・リールの経営する人肉料理レストラン。元は通常のレストラン跡地だったものを彼女が拝借した形となる。
主な客層は幼い子供や、自らの手で食料を調達出来ずに飢えている者。調理が面倒だ、と云う理由で訪れる者もしばしば。
後者に関しては元となる食料(即ち殺してきた人間)さえ持ち込めば調理はしてくれるが、前者への食事に回される分が発生する為取り分が減らされがち。幼い子供へは無償で食べさせてあげている。
従業員は居候しているリュゼ・シュヴィール、ニーナ・シャノンを主とし、他にも数人、仕入れを手伝う者や配給を手伝う者が存在する。計5、6人ほどの規模。
メニューは肉料理を主としている。シチューやソテー、ミートパイなど。仕入先が確保できている為に小麦を使った料理も存在する。
イディアは定期的に街の外へと買い出しに行く為、その間は残りのメンバーが店番となる。